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『睡眠時無呼吸症候群患者』大きな声じゃ言えないけど一応、一級建築士。けれど本業そっちのけの雑記ブログ

大きなお店の天井にぶら下がっているガラス板はなんのためのもの

 

大きなスーパーやホームセンターや本屋さん、それに家電量販店とかで天井からぶら下がっているガラスの板をみたことないかな?

これはなんのためにあるんだろう?

これはね、防煙垂れ壁っていうよ。

通ぶりたいならボウタレっていうといいよ。

500㎡以内に不燃材(燃えにくいもの)で区画されていてボードの排煙窓もあるけど一般的には視界を遮らないガラスが主流になっているんだ。

区切られているよ。500㎡っていうとテニスコート2面分くらい。もしくは建売のお家2つぐらいかな。

だからコンビニの面積は大きくて200㎡程度(約60坪)だからはついてないよ。

防煙垂れ壁が店にあった場合500㎡以上はあるなって確認もできるし、もしも防煙垂れ壁が3分割等分になっていれば1000㎡以上はあるかなって大体の面積も把握できるよ。

防煙垂れ壁の意味

名前から想像できるように火災が発生した場合に煙が広い範囲に行きわたらないように防ぐためのもので、煙って上へ上へと上がるでしょ。だから天井にぶら下がってついているんだ。

この規則は消防法で決められているんじゃなくて建築基準法っていう建物の規則なんだよ。

建築基準法 施行令第126条の2


 法別表第1(い)欄(1)項から(4)項までに掲げる用途に供する特殊建築物で延べ面積が500m2を超えるもの、階数が3以上で延べ面積が500m2を超える建築物(建築物の高さが31m以下の部分にある居室で、床面積100m2以内ごとに、間仕切壁、天井面から50cm以上下方に突出した垂れ壁その他これらと同等以上に煙の流動を妨げる効力のあるもので不燃材料で造り、又は覆われたもの(以下「防煙壁」という。)によつて区画されたものを除く。)

何が何だかチンプンカンプンだけど特殊建築物(い不特定多数のたくさんの人が出入りする建物、お店や学校みたいな公共施設で床の面積が500㎡を超える建物に適用されて防煙垂れ壁の高さは最低50㎝以上はいるよってかいてあるんだ。

その溜まった煙はどこへ行くかって?

それは排煙窓って天井近くについたボタンを押したり引っ張ったりして開くまどから煙を排出するよ。これはコンビニにもついているよ。

排煙窓

でもね、「火災時に誰がわざわざ押すの?」って話があるよ。

お金をかければ、火災報知器と連動して自動で開く排煙窓もあるし、機械によって強制的に排気する排煙窓もあるよ。

今度大きなお店に行ったときは天井を見上げて確認してみて。

もしもついてなければ・・・それは違法建築だ!

おしまい。

 

 

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